研究員の前川です。2015年の小学校入試で、お父さんに対して実際に聞かれた面接試験の質問から、答えにくいものを10個ピックアップしました。お父さんに聞かれましたが、お母さんに聞かれても準備しておくと良い物もいくつかありますね。
*回答例はフィクションです。
1. 父親としてお子さんに何を伝えていきたいですか?
回答例:「3つあります。友達を大事にすること、『ありがとう』をきちんと言えるようになること、自分に自信をもつこと(特に若いうちは根拠がなくても良いと思います)です。」
2. お子さんが学校でいじめにあったらどう対処されますか
回答例:「どこまで出来るかわかりませんが、まず感情的にならずに客観的に状況を把握します。我が子の様子を観察すると思います。そのために必要があれば仕事を休むことも厭いません。そして、その事実を抑えたうえでまずは先生と相談します。それで残念ながら解決に至らなかったら、先生を交えての親同士の場をもうけさせていただくと思います。これが正解かはわからないのですが、かつて私の子ども時代、これで解決した例を実際に見ています。」
3. ご家庭の教育方針を教えて下さい。またその方針を具現化するためにどのようにしているかお話ください。
3つあります。友達を大事にすること、『ありがとう』をきちんと言えるようになること、自分に自信をもつことです。1つ目については友達のことを普段の会話の中で聞き、親として疑問に感じることがあったら、なぜ?と何度か繰り返して探っています。親子で考える機会を作っています。2つ目については、一緒にいる時にはちょっとしたことでも『ありがとう』と言えているか観察していて、言えてない場合は正します。また、私が一緒にいなかった場合でも、話の中で『ありがとう』と言ったのだろうかと思った際は、確認するようにしています。3つ目に関しては、子どもが興味を持ったことは、可能な限りサポートし、少しうまく行かなくても応援し、信じ、見守るようにしています。
4. お子さんにはどのような人間に成長して欲しいですか。それは小学校がどんなところを担えるとお考えですか?
回答例:「自信があり、自分を大事にできる人で、周りに感謝の気持ちを忘れない人になって欲しいです。学校にはこの子の興味、関心、情熱、自信を育む教育を期待しています。そして感謝の気持ちを常に意識できるように日々の生活の中で伝えていただきたいです。」
5. お子さんの親でよかったと思うことはどのようなことですか?
回答例:「自分がちょっと落ち込んだとき、行き詰まっている時に、一緒にあそんだり、話したりすることで自分自身が元気をもらえることです。子供の早い成長には本当に驚きますし、たまに鋭いことを言ったりするので、はっとさせられます。」
6. お子さんのターニングポイントの時に父親としてどうアドバイスしますか
回答例:「ターニングポイントというといろいろあるので難しいですが、子供が取り組んでいることが人に迷惑をかけたり、道義に反したことでない限り、『失敗してもいいから、思いっきりやりなさい。周りから馬鹿にされるようなことがあっても心配しなくていい。家族だけは絶対お前のことを信じているから』というようなことを言うと思います。」
7. お子さんの夢をどのようにサポートするかお聞かせください
回答例:「人が困難な中でも前に進んでいくために必要なのは、情熱と自信だと思っています。人生の早いタイミングで情熱を持てる何かに出会えると、良いなと思っています。子どもが何かに興味を持ち、情熱を持てそうだという片鱗が見えたら、それをふくらませるために、出来る限りの環境を用意してあげたいと思っています。そして励まし、応援し、自信をつけてあげたいと思います。」
8. お子さんはお父さまの仕事内容を知っていますか?そこからどういうことを学んで欲しいですか?
回答例「ある程度知っています。人々の役に立ち、価値を感じてもらえるものを創造する仕事をしているということを知って欲しいです。」
9. お子さんに父親と同じ職業に就かせたいですか?
回答例「特に同じ職業につかせたいとは思いません。これだけ移り変わりの激しい世の中ですし、私の仕事、業態は子どもが働く頃存在しているかわからないです。この子には、人のためになって、本人が情熱をもって楽しめるような仕事についてくれればと願いします。」
10. お子さんが大人になる20年後ころに求められる女性像はどのようなものだと思いますか?
回答例:「あくまでも私見ですが、日本に限って言えば、高齢化と人口減少が進み、一方で、人工知能やロボットによる効率化が進むと考えられます。外国の人との関わりもおのずと増え、20年後は女性が担う仕事や社会での役割もより多様化すると思っています。そういった中で、仕事、家庭のあり方など、今よりも女性の選択肢は増えると思います。選択肢の増加は自由が増して良いように思えるかもしれませんが、より自分の選択に自信を持たなければならない厳しさと対だと思います。利己主義になることなく、自分の選択に責任を持ちながら社会を良い方向に向かわせる役割を担う女性像がひとつの理想ではないでしょうか。」
番外編1
一部のミッションスクールや女子校ならではの質問です。
宗教教育についてどのようにお考えですか
回答例:「私自身ミッションスクールで学びました。愛することによって愛され、与えることによって与えられると言った考え方は生きていく上で普遍的なもののように感じています。学生時代にキリスト教を通じで学べたことは良かったですし、我が子にもそういった普遍的なものを学んで欲しいです。また海外の文化を深く理解し、教養ある会話を異文化の人とする上で宗教の理解は欠かせないと思っています。そういった観点で宗教教育は大事だと考えています。」
女子だけの教育環境に入れることについてどのようにお考えですか?
回答例:「良い面と補える面があると思います。私は高校が男子校でした。勉強に集中できたのは確かだと思います。ただ、おそらく共学に通っていいた人に比べて、多感な時期に、家族以外の女性とのコミュニケーションが限定されてしまったのは少し残念だったとも思います。ここについては本人の様子を見たり、話したりしながら、見守りたいと思っています。」
番外編2
結構プライベートに突っ込むのですね。。。
奥様はどのような方ですか
回答例:「自分の信念を曲げない強さがあり、たまに頑固さとして現れることがあるのが玉にキズです。子どもに対して厳しいこともありますが、たいへん愛情深いです。いつも感謝しています。」
奥さまの作るものでご主人の好きなものはなんですか?
回答例:「ピーマンの肉詰めです。子どもも大好きです。」
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photo by Javier Medina M.